乳がん検査に行ったら手術することになったお話②
前回の記事
検査の日の後は気持ちを切り替えて冷静に過ごすように心がけていましたが、
感情はそんなに簡単なものではないんですよね。
忘れたころにやってくる細胞診の傷痕の痛みによって現実に引き戻され、
暗い気持ちになることもありました。
季節的なものでどうしても春先は気分は落ち込みやすくなるんですよね……。
対策といえるかはわかりませんが
もともと読書が好きなので本を読んでその世界観に没頭し、
脳が思考する対象を「自分」ではなく「別のこと」に向けるようにしていました。
あとは、起きていると余計なことを考えてしまうので早めに寝るようにもしました。
そうして迎えた「結果を聞いた日」以降のお話です。
① 自覚症状~初診
② 検査結果~手術前検査 ←今回の記事
③ 手術当日
④ 術後~診断結果
番外編 手術代、医療費総額
検査結果(4/6)
検査から2週間後、結果を聞きに行きました。
私は1人で行きましたが、検査結果を聞きに来られた方の中には
ご家族の方が付き添っている方もいらっしゃいました。
「もしかしたら今日がん告知をされるかもしれない。
そうなった場合1人で受け止めきれるだろうか。」
考え出すと急に不安になり緊張してきました。
しかし、待っても待ってもなかなか呼ばれず……。
1時間ほど待ってようやく呼ばれた頃には
もう緊張するのにも疲れて少しぐったりしていました。
結果は、
細胞診は良性、組織診は判断つかず…。
「判断がつかない」という想定外の内容に拍子抜けしてしまいました。
のう胞と呼ばれる袋の中にしこりができているので、
「のう胞内乳頭腫」or「のう胞内乳頭癌」
のどちらかですが、前回の検査ではその判断がつかないそうなのです。*1
・現時点では転移の可能性はなし。
・通常のう胞に包まれていれば転移することはないが、
・私の場合、のう胞から少し飛び出しているように見える。
・なので、悪性であれば転移の可能性がある。
・良性と診断された場合でも取ってみると悪性だったケースは2割程度。
・サイズが7㎜を超えると悪性の可能性は高く、私の場合は約1㎝。
・仮に良性であっても10年以内に1割程度が悪性化する可能性がある。
経過観察でもいいけど手術してもいいんじゃないかな。
というのが先生の考えでした。
手術という未知の体験への不安はありましたが、それ以上に
がん(仮)を放置すること、
そしてそれが転移することの方が怖いと感じていました。
しこりを自覚した時からずっと、
体の中にいつ爆発するか分からない不発弾を抱えている感じだったので
「良性にしろ悪性にしろ『なにかがある』のは事実なので取れるなら取りたい!」
という私の意志は先生から聞いたお話でより強くなりました。
「日帰り手術」と聞いたので手術へのハードルが少し低くなっていたのもありますが、
この時にははっきりと手術受けることを決断していました。
一応家族への報告や仕事の調整もあったので返事は一旦持ち帰ることにしました。
手術決断と家族、職場への報告
前回結果を聞いた時点で手術する決意は固まっていましたので
3日後(4/9)に病院に電話して手術を受けたい旨を伝えました。
出来れは4月中のなるべく早めな日程で手術したいと考えていました。
理由は
・手術までの時間が空いてしまうと緊張や不安を感じて過ごす日々が増えてしまう
・術後の通院を月内に収めたい
(高額療養費制度をなるべく活かして金銭的な負担額を少しでも減らしたい)
・できれは末日に仕事を休むのを避けたい
と思っていたからです。
タイミング良く空きがあり
10日後、4/19の手術が決まりました。
希望通りのタイミングで手術できることになったせいか、
「この結果はいい方向に向かうかもしれない」という根拠のない自信がありました。
母と妹には手術することを報告しました。*2
突然のことに母はとにかく驚いていました。
最初は「そんなに手術を焦る必要はない」と私の決断に否定的でした。
(どうやら全摘出すると思っていた様子。)
私が自分で決めたことは覆さないと分かっているのでしぶしぶ了承したのか
次回の診察時には付き添って一緒に説明を聞いてくれることになりました。
妹は乳がん検査に関わる内容の仕事をしているため
医学的な知識も交えて話を聞いてもらい、手術には肯定的な意見をもらいました。
会社へは手術の日程が決まった時点で報告。
手術日を含めて3日間休みをもらい、
その後の通院時は半休や時短勤務で調整することになりました。
手術説明と手術前検査(4/15)
前回手術のことはざっくりと聞いていましたが、
改めてどんな手術なのか説明を聞きました。
この日は母が付き添ってくれました。
手術は日帰り手術。
全身麻酔ですが
使用する麻酔の量を調整することで回復が早く、その日のうちに帰宅が可能。
人口呼吸器も必要なし。
入院しない代わりに翌日から1週間ほどは点滴や消毒のため通院が必要。*3
方法は「腺葉区域切除」。
腫瘍の箇所のみ+1cmの範囲を切り取るもので、
私の場合は腫瘍が約1cmなので、約3㎝ほどの部分を切除することになります。*4
手術前の検査は、
心電図、血圧、肺機能検査、血中酸素濃度検査。
どれも異状はなく安心しました。
コロナ検査(4/17)
こんなご時世なので手術前日(私は月曜日手術だったので土曜日)に検査を行いました。
検査方法は抗原検査。
インフルエンザ検査のように鼻の粘膜をこすり取って確認します。
結果は陰性。
全ての検査が完了し、これで無事に手術を受けられることになりました。
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