乳がん検査に入ったら手術することになったお話 ④
前回の記事
術後は、
体がちゃんと動かせるのか、特に腕は上がるのか
とあれこれ心配していたのですが、
そのような不自由は全くなく、毎日元気に過ごしていました。*1
ただ、
体が傷を治そうとしているのか、毎日とても眠かったです。
病理検査をして
ようやく体の中にあったものが判明します。
① 自覚症状~初診
② 検査結果~手術前検査
③ 手術当日
④ 術後~診断結果 ←今回の記事
番外編 手術代、医療費総額
術後
通院(4/20~4/27)
入院しない代わりに、翌日からは毎日消毒と点滴に通いました。
点滴は止血剤と抗生剤。
2日目からは出血がなくなったので抗生剤のみ、
4日目からは点滴はなくなりました。
病院へは電車で通っていました。
最寄り駅から徒歩で20分くらいなので毎日通うのは正直大変でしたが、
私は入院するよりは良かったと思っています。
自分が落ち着く空間で過ごせるのは気持ち的にも楽ですよね。
病院っているだけで元気を吸い取られますし…。
日中は日差しの暖かさを感じるようになってきた時期。
20分も歩くと少し汗ばむ日もありました。
胸帯が首元から見えてしまうため首周りの開いた服は着れず、
ちょっと苦労しました。
真夏じゃなかったのは良かったですね。
夏だと自分の汗で傷口が化膿してしまう方もいるそうです…。
薬
手術当日の夜から7日間ほど毎日飲み続けていました。
処方された薬は
痛み止め、抗生剤、出血止め、胃薬。
+痛み止めの頓服。
生活に支障をきたすような痛みがあったらどうしようかと思っていましたが、
頓服を飲むほどの痛みはなかったです。
入浴
入浴は手術日翌日から半身浴のみ可能。
傷口をお湯につけないように注意して入っていましたが、
髪の毛を洗うのがちょっと大変でしたね。
これを見越して手術前日に美容院で短めにカットしてもらっていたのは正解でした。
抜糸(4/26)
手術後7日目に抜糸しました。
ドレーン*2もおそらくこの時に抜かれたのだと思いますが、
糸を切るプチンプチンという音が聞こえただけで痛みは全くなかったです。
翌日抜糸後の確認で問題ないことを診ていただいて終了しました。
傷痕
術後8日目、抜糸してガーゼが取れた時に初めて傷を見ました。
まだまだ赤くて痛々しい5cmほどの傷跡。
痛みに反して見た目のインパクトが強かったので
初めて見た日はびっくりしてちょっと泣いてしまいました。
後日、傷痕がケロイド化するのを予防する目的で
ヘパリン類似物質クリームを処方していただきました。
思えば、『傷を治す薬』ってないんですよね。
自己治癒力に頼るしかない。
糸で止められているだけで治っていくなんて、人間の体はすごいですよね。
自分の体をもっといたわってあげないといけませんね。
その後赤みも引いていき、現在も順調に回復中です。
全くなくなることはないと思いますが、
自分が経験したことの証なのだと思うと、傷痕もちょっといとおしく思えてきます。
体調変化
因果関係があるか分かりませんが、
服薬が終わった頃に鼻風邪をひいたのと大きな口内炎が出来ました。
術後は思っていた以上に免疫力が低下していたみたいです。
仕事復帰
仕事は手術日を含めて3日間お休みをもらい、術後3日目から復帰しました。
といっても毎日病院へ行き、終わり次第会社へ向かっていたので
11時頃からの勤務になってしまいました。
柔軟な勤務調整をしていただいたり、
急な対応分を助けていただいたり、
課内の方々には本当にお世話になりました。
診断結果(5/14)
手術後2週間ほどで結果が出たと連絡がありました。
GWを挟んだのでもう少しかかるのかと思っていましたが案外早かったです。
最初に書いた通り乳がんではありませんでした。
診断は
intracystic papilloma
のう胞内乳頭腫
良性の腫瘍でした。
悪いことを考えないように
「絶対に大丈夫!!」とずっと自分に言い聞かせていましたが、
結果を聞いた時には本当に安心して力が抜けました。
待合室で待っている間に診察室から別の患者さんの
「良かった~!!」
という声が聞こえてきました。
良性だったのでしょう。
心の中で「よかったですね」と一緒に喜んでいました。
まとめ
病気になって手放しで「良かった」とは思えませんが、
長い人生の中での「良い経験」にはなったのかもしれないと思っています。
今回のことを通じて思ったのは
①定期健診の大切さ
②まわりの人に恵まれているありがたさ
③今健康に生きているありがたさ
でした。
①つ目は言わずもがな。
乳がんに関しては40歳以上の女性が乳がん検診を受けるよう推奨されていますが
20代、30代だからといってかからないわけではありません。
今回しこりが出来た原因を先生に聞いたところ
「できものができるのに特別な理由はない」とおっしゃっていました。
若くても痩せていても食事に気をつけていても
度合いに差はあれど「病気になるときはなる」のかもしれませんね。
昔と変わらないと思っていても体の中はきっちり年齢を重ねているし、
健康だと思っていても体の中では病気が進行していることもあるのかもしれないです。
②つ目。
家族にも会社の人たちにもたくさん助けてもらいました。
両親には心配をかけてしまいました。
特に母には、数日ですが、病院への付き添いや送り迎え等で、迷惑をかけてしまいましたが、つらい時に一緒にいてくれて本当にありがたかったです。
会社の人たちからは細かく詮索されることもなく、
「体が一番大切だから」と労わってもらいました。
家族にも職場環境にも、周りの人間関係には恵まれていたんだなと、気づかせてくれました。
そして③つ目。
“今”を楽しく生きることの大切さ。
幸い今回は良性で今後の治療も必要はありませんでしたが、
今後もがんに限らず病気になる可能性はあります。
その時、病気の治療で時間的な制約を受けたり、
治療費で出費がかさむことで今まで楽しみにしていた趣味を諦めなければならないことがでてくるかもしれません。
病院通いで大切な休日がつぶれてしまったり
頑張って働いたお金が医療費に消えていったり
それはなんだか虚しいですよね…。
「いつ病気になってもいいように」という意味ではありませんが、
なにか制約ができた時に後悔しないような生き方を選んでいきたいですね。